自宅ではベッドではなく布団で寝起きしている。介護申請も済ませたから承認されればベッドも保険適用で安く借りられるようだが、使う気はない。パソコンディスクや仏壇などもある部屋なので、場所をとるベッドは置きたくないのと「まだそこまで介護されるほど悪くはないわい」という反抗心も多少ある。
とはいっても布団だと起き上がるのはけっこう辛い。足腰に体を持ち上げるほどの筋力がなくなっているから両手の支えが必要だ。天井から何本もロープが吊るしてあれば起き上がるのも楽なのだが、といつも思うのだが現実的ではない。でも身の回りにあるもので工夫すれば何とかなるものだ。寝返りを打って後向きで腰を上げ立ち上がるまでの動作に、両手で支えるに適した高さのもの、トイレットペーパーでも小机でも椅子でも、高さの違うものを順次引き寄せて支えにし、起き上がっている。
| 寝床の横に小机を置き、手を伸ばせばとれるものを並べている。体温計や血圧計があったので、1日2回ほど測定して記録している。また横になっているときに喉だけでなく口の中もひどく乾く。寝たままでペットボトルから飲むとこぼして布団を濡らしたので、孫が使っていたマグカップのお古を使いだした。夜中に口が乾いて目覚めること多々あるから、体を起こすことなくストローで口を潤せるから重宝だ |
| 外出もせず一日中家の中にいるとテレビも時間つぶしになるが、見たい番組も決まってくるし、そのうちに見る気も失せてくる。余命長くないとなれば、世の中の出来事なんて関心もなくなるし寝転んでみるには疲れる。深夜、眠れないときや目がさえた時はNHKラジオの「深夜便」を流しながら朝を迎える。 |
| 夜寝る前、枕元に必ずセッティングするものに、ポータブルのDVDプレーヤーがある。使うのはCDを聴くためだが、音楽と般若心経をMP3に変換してSDカードにコピーし使用している。入れ替える面倒さはないし連続して再生してくれる。音楽CDは「私の残したい曲を選んでまとめたもの」で、般若心経はユーチューブで見つけ音声だけをダウンロードして編集したもの。寝るときに小さな音でイヤホーンで聞き流していると、不愉快な気分であっても安らぎを覚え、いつしか寝入ってしまう。
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はたから見れば、毎日家の中でぶらぶらして過ごしているから退屈な日々と思われるかもしれないが、そうでもない。薬の時間を気にし、体調を気にし、起き上がるにもトイレに行くにも動きだすまで時間がかかる。少し動くと疲れるからこまめな休憩も必要だ。パソコンの作業もやりたいことがある。何事もすぐに取り掛かり行動することが出来ないから時間を要する。そんなこんなで一日が終わるから退屈で困る、という日々ばかりではない。